廃棄物を見える化するアプリ “GOMiCO” とクラウド上のごみ置き場 “Material Pool System” のβ版をリリース

■ GOMiCO運用実証事業を計画
本事業のコンセプトに賛同する事業所と協業しGOMiCO運用実証を実施します。現在、参加企業は株式会社ゼットン(本社:東京都港区、代表取締役:鈴木伸典)、FUGLEN TOKYO(代表:小島賢治)、生分解性ストロー販売の株式会社4Nature(本社:東京都港区、代表取締役:平間亮太)が実施するTOKYO 100cafe Projectに参加するコヒーショップを予定。本実証実験を通して見える化による発生抑制効果の検証、費用対効果の検証、参加企業の裨益等々の検証を行います。またCircular Materialとして資源物の共同回収を視野に必要な規模やデータの検証も行う予定をしています。東京都内での実施準備を進めており、引き続き参加企業を募集していきます。なお、実証期間中GOMiCO利用料は実証期間特別価格にて提供致します。
■ 背景
<環境先進国日本 リサイクル率は20%>
綺麗な街並みや高い分別意識など、世界からも “環境先進国” として名高い日本ですが、実は一般廃棄物のリサイクル率は20%程であり、廃棄物のほとんどを焼却している “焼却大国” でもあります。日本のリサイクル率はOECD加盟国34カ国の中で29番目と低水準にあり、焼却炉の数は世界最多。世界の焼却炉の70%が日本に集中しているとも言われています。
< “分ければ資源” から “見えれば資源” へ>
ごみが資源と見なされる社会にするために、私たちは “資源調達とは何か” を考えました。そして、資源調達とは “いつ/どんな品質の材料が/どのくらい” 調達できるか計画が立てられること、そしてそのサプライチェーンが見える化されていることが重要ではないかと考えています。一方で、ごみ由来の静脈資源は、 ”いつ/どんな品質のごみが/どのくらい” あるのかが見えない状態であり、安定的な資源供給が約束できません。
そこで、レコテックは、 “見えれば資源” の考えに基づき、ごみの賦存量を見える化させるクラウドプラットフォームとWebアプリケーションを開発しました。
■ 製品・サービス
<GOMiCO>
GOMiCOは、排出者がごみの種類・量・発生場所などの情報を記録するためのWebアプリケーションです。GOMiCOから記録されたごみの情報は、クラウド上で見える化されます。店舗ごとにカスタマイズが可能で、小さい作業負荷でごみの計量管理が始められます。蓄積されたデータはグラフや集計表などに加工することで、ごみの発生抑制対策の検討、報告書作成などに役立ちます。
1)記録画面
2)フィードバック画面(携帯端末)
3)フィードバック画面(PC端末)
<Material Pool System>
Material Pool System(以下 MPS)は、GOMiCOで記録されたごみ情報が集約されるクラウドプラットフォームです。ごみの種類・量・発生時間などの情報が地図上にマッピングされて表示されます。こうすることで、一箇所からは少量しか排出されていないごみが、地域で多量に存在していることが見える化されます。この情報を元にリサイクルチェーンを設計することで、ごみのリサイカビリティが向上し、ごみが “資源” へと生まれ変わります。
※現在特許申請中
■ 目指す未来像
GOMiCOとMPSが目指す未来像は、見える化されたデータから資源収集のための最適な物流ルートが自動的に算出され、そして再資源化工場へ効率化に資するデータを共有することでサプライチェーンのコスト削減を実現することです。また、蓄積されたビッグデータから発生予測を行うことで、資源循環の精度の向上も目指します。 本構想の実現に向け、必要情報の要件、分析手法、評価等について、研究機関を含むバリューチェーン上の複数のプレイヤーと検証していきます。