再生資源調達プラットフォームの社会実装に向けた第三者割当増資を実施

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〜サーキュラーエコノミープラットフォーム構築に向け開発を加速〜

レコテック株式会社(本社:東京都千代田区、代表:野崎衛、以下「レコテック」)はこの度、双日株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:藤本昌義)を引受先として第三者割当増資を実施し、再生資源調達プラットフォーム「Material Pool System(以下、MPS)」の社会実装を目指します。

■背景

急増する世界人口や過剰消費により、気候変動への影響はもちろん資源の枯渇リスクも懸念され、欧米を中心にサーキュラー・エコノミーへのシフトが喫緊の社会課題となっています。
特にプラスチックにおいては、深刻化する海洋プラスチック問題等に対して具体的な法整備が進められています。イギリスでは既に、2022年からポストコンシューマーリサイクル材(以下、PCR材)の含有率30%未満の包装製品1トンあたり200ポンドの課税が導入されます。さらにEUでは2020年3月に「新循環経済行動計画」において、欧州市場で許可される容器包装のリユース・リサイクルを促進するデザインや、容器包装の複雑性の改善などの施策を2021年までに決定すると発表しました。アメリカにおいても、2030年までに全てのプラスチック製品をリユース・リサイクル可能なものにし、2040年までには実際に回収しリユース・リサイクルするとの目標を掲げています。日本においては、2030年までに60%のプラスチック容器をリユースまたはリサイクルすると掲げています。プラスチックに限らず、全てのサプライチェーンにおいて、再生しやすい素材の開発や製品デザイン、マテリアルリサイクルの拡大とそれを支える回収システムを確立することが求められます。
これらの潮流を受け、特にグローバルに事業を展開する大手企業はリサイクルしやすい材料や代替素材への切替え、PCR材の使用比率向上に向けて取り組む必要に迫られています。

 

■PCR材調達の課題

しかし、現在PCR材の需要が増加する一方で、材料の調達には課題が多く、今後必要とされる供給量を確保できていない状況です。エレン・マッカーサー財団が進める「New Plastics Economy Global Commitment」の参加企業を含む多くの企業がPCR材の利用率を高める目標を掲げていますが、2019年時点での達成状況とのギャップは大きく、今後ますますPCR材の確保が競争を左右すると予想されます(図1参照)。図1の10社だけをとっても2025年のターゲットに対し、全体で約8割不足しており、達成するためには207万トンものPCR材をさらに調達する試算となります。

 

図1:「New Plastics Economy Global Commitment」参加企業のうち、年間プラスチック消費量トップ10社のPCR材利用率の2025年目標値と2019年時点の実績

※エレン・マッカーサー財団 “Global Commitment 2020 Progress Report”を基にレコテック作成
https://www.ellenmacarthurfoundation.org/assets/downloads/Global-Commitment-2020-Progress-Report.pdf

 

PCR材を自社の原材料調達のポートフォリオに組み込むためには、静脈資源に関する以下の要件が重要であると考えます。

①発生量(調達量)の把握
②品質の確保
③トレーサビリティー
④効率的な回収

法令を遵守し安全性を確保した静脈資源を効率よく回収するためには、発生量等を地域単位で可視化し、PCR材のサプライチェーンをシームレスに繋げていく必要があります。

■再生資源調達プラットフォーム「MPS」と排出元入力アプリ「GOMiCO」

レコテックが展開する再生資源調達プラットフォーム「MPS」は、排出元入力Webアプリ「GOMiCO」やその他データより、どんなごみが(種類)、どこで(発生場所)、どれだけ(量)発生しているのかを、種類ごと・地域ごとに可視化します。蓄積される廃棄物のデータとAI技術を活用することで、収集運搬及び再資源化の効率向上を可能にします。コストを削減しながら安定調達(発生量)、品質管理、トレーサビリティーが担保されたPCR材を製造業者へ供給することを目指します。

現在、川崎市と福岡市にて「MPS」を活用したプラスチックの静脈サプライチェーンの構築に向けた実証事業を進めています。実証事業で回収されたPCR材の品質評価や経済合理性の検証を通して、製品への持続的な活用手法を構築中です。

【Material Pool System(MPS)イメージ(左)】【GOMiCOイメージ(右)】

■今後の展望

今後は、現在進めている実証事業の検証結果を元にAIによる発生予測やブロックチェーンの活用によるインセンティブ設計などを視野に、開発を加速します。この度、総合商社である双日株式会社と協業し、関連リソースを活用することで、より一層再生資源調達プラットフォーム「MPS」の社会実装に向けて邁進いたします。